フランス=アフリカ関係/フランコフォニーを考えるためのブログ
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Billets d'Afrique et d'ailleurs 201号(2011年4月)
コート・ジボワールとリビアにおける、アフリカの人々の危機的状況をめぐる混乱の中で声を上げることは困難である。暴力を正当化する耳触りの良い文句がメディアによって喧伝される中、私たちは何を言うべきだろうか?
チュニジアやエジプトのように、人びとの奮起が脆弱な独裁体制を崩壊させる時、私たちはそれを――相変わらずあまりに多くの犠牲を払っているが――認めることしかできない。しかし、西側列強とも言いかえることのできる「国際社会」が、敵である国の軍隊と同じように、多くのプロパガンダを用いて、既存の政権に対する軍事介入によって人びとの解放をすすめているために、そうした人びとが、単に別の敵(最悪なもの)による支配を受け入れることになりはしないかと考えざるを得ない。
あまりに多くの人びとを抑圧してきた、また、今もなおそうし続けている西側の国々や、彼らが自国の利益のために熱狂的に支援している全ての国々は、どのようにして人びとを自由にすることができるだろうか?
別の角度から考えてみよう。エジプトとチュニジアは原料となる資源を持っていない。この二つの国々は、ある程度の戦略的利益しか持っていないのである。つまり、騒乱も放っておくことができる。
リビアとコート・ジボワールは莫大な資源を埋蔵している。必要な場合には、正当と言われる暴力によって騒乱をコントロールし、鎮圧しなければならない。なぜなら、事態は人びとが望むような形で、自然発生的に起こっていないからである。結果として内戦が始まる。そこでは、責任者としての各国政府が、何よりもまず、無視できない多数の抑圧行為をやめさせるためのあらゆる交渉手段を使わなければならなくなるはずである。しかし、それとは全く反対に、あらゆる手段によって紛争を激化しながら、それを楽しんでいるように見える。まるで紛争が期待され、待ち望まれ、準備されていたかのように…。
暴力の正当化は、常に人道主義的な様相で行われていく。それは、多くの西洋の国々が関与する戦争への参加を促すものである。これらの国々は、隠されてきたこれまでのあらゆる人道的な惨事についてほとんど知らない。なぜなら、それは彼らの国の名の下で行われた政策を再検討しなければならない危険性を持つものだからである。シニシズム的態度が一気に頂点に達したのは、1960年代終わりのビアフラ戦争(訳注:ナイジェリア連邦共和国東部州の分離、独立をめぐる戦争。)であった。そこでは、危機に瀕した人々を救助するという口実の下、フランスが多数の人命を奪う戦争と経済封鎖を数ヶ月延長し、犠牲者の数を大幅に増やした。明らかに正反対の意味として用いられているこの人道的という言葉は、ベルナール・クシュネルの非常に疑わしい指導力の下で、人道的介入主義の模範になるものとして考えられている。
ルワンダでのツチ族に対するジェノサイド(大虐殺)の犠牲者を救助するという名目で、1994年7月、フランスはジェノサイドを展開するルワンダ軍のザイールへの撤退を軍事的に援護し、紛争を終わりないものへと導いた。アメリカが指揮する連合軍によって、イラクとアフガニスタンで行われた「解放」戦争とは何だろうか? それは、これらの国々を紛争が横行する廃墟に変えてしまった。扇動され、維持され続けた紛争によるソマリアの荒廃は何を意味するだろうか? 今や、圧政に対して人々が団結して反乱を起こすのではなく、住民同士の利害対立となってしまっている。アフリカを荒廃させるいわゆる「民族」紛争の全ての原因は、武器を目いっぱい抱えた、そうした利害の「保護者」たちの行動にのみある。彼らはヒステリックな扇動者であり、予防のための爆撃や、その他の人道的に素晴らしい活動に躍起になっている。
同じ国の市民たちが互い殺し合うことにしか解決策がないという、こうした状況を作り出す術は、私たちが「講和」(平和にすること)というまやかしに認めているものの中にある。この言葉は、多くの人びとに対する最も徹底的な支配を支援するために、これまでに何度も使われてきており、その価値は汚されているといえる。
(オディール・トブネル)
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