Billets d'Afrique et d'ailleurs 198号(2011年1月)
CRLDHT(チュニジア自由人権尊重委員会)によると、シディ・ブジド(※1)の人々を支援する委員会のスポークスマンとPDP(進歩主義民主党)(※2)の事務所員が、3日間の勾留の後、12月31日に釈放された。年末の恩赦だろうか? 数時間後、CRLDHTはガフサに集まっていた何人もの弁護士たち、次いで、チュニス、ジェンドゥーバ、グロンバリアにいた同業者たちに対する暴力的な検挙を警告した……。これは、AFD(フランス開発庁)(※3)長官が12月8日から10日まで訪問した、チュニジア独裁政権の慣習である。AFDのウェブサイトによると、そこでは1億1500万ユーロの財政融資協定が結ばれ、「開発戦略も模範的な国」と称賛された。また、長官のドヴ・ゼラは「経済発展と社会発展の支援を同時にすすめる、チュニジアにおける同庁の2重の立場の実例である、AFD とProparco(経済協力振興出資会社)(※4)が出資するいくつかのプロジェクトを視察した」。チュニジアの体制の素朴な姿は、公的機関の働きによって描かれているのではないだろうか?
訳注
※1シディ・ブジド:チュニジア中部の町。2010年12月17日、モハメド・ブアジジ(当時26才)が焼身自殺した場所。
※2 PDP:1983年に創設され、1988年に認可された社会主義を掲げる政党。政府補助金に頼らず、党機関紙の講読収入で運営されている。ベン=アリー政権と対立。議席はない。
※3 AFD:1941年設立。フランスの海外開発援助業務の執行機関。本部はパリに所在し、アフリカ諸国を中心に44の海外支店網が対象地域をカバーしている。主要業務は、①発展途上国向け支援、②フランス海外県・海外領土向け支援、③ODAの代理執行業務。
※4 Proparco:AFDの傘下にある機関。
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