Billets d'Afrique et d'ailleurs 194号(2010年9月)
「アフリカにはフランスの鉱山会社がありません」。2006年5月、大統領候補だったサルコジは、コトヌー(訳注:ベナンの都市)で博識ぶりながら説明した。とりわけアレヴァ社の活動についてはうっかり忘れてしまったようだ。
ウラニウム開発に加え、世界最大の原子力企業であるアレヴァは、金鉱産業でもトップに立っている。それは特に、子会社のラ・マンチャ・リソース社によって推進されている。この企業は、鉱山会社にとってのタックス・ヘイブンである、トロント証券取引所で株式売買されている。
ラ・マンチャ・リソース社は、現在コートジボワールだけでなく、政府との協定の下で開発が行われているスーダンでも活動している。北部にあるアッサイ鉱山は、国内最大の金山である。
2010年8月19日、スーダンの鉱山相アブデル・バキ・アル=ジャイラニは、二国間経済協力を強化するためにフランスを訪問した。彼はスーダンの地図を完成させ、鉱山開発を発展させるためにBRGM(地質調査所)を訪れた。
彼はまた外務大臣(訳注:ベルナール・クシュネル←当時)とも会談した。記憶に新しいことだが、かつて我が国の外相は、現在ICC(国際刑事裁判所)から逮捕状が出ている大統領(訳注:オマル・アル=バシール)が運営する、スーダン政権の痛烈な批判者のひとりであった。鉱山相はAFPのインタビューに次のように答えた。「私はクシュネル氏に言いました。政治には干渉しないで下さい……スーダンでの利益を保護すべきです。何故なら、あなた方がスーダンから離れれば、代わりに誰かがすぐにやって来るでしょう、と」。
このメッセージはどうやらすぐに受け入れられたようだ。というのも、アレヴァの子会社は7月後半に、ヌバ山地――スーダン北部と南部との境に位置する、政治的に不安定な地域――での「非常に見込みのある」試掘調査の結果を公表した……。
金山とウラン鉱山開発との関係については、ジャーナリストGilles Labarthe(ジル・ラバルト)による有益な記事がある→「Or et uranium : un couple ravageur(金とウラン:破滅の組み合わせ)」(←
参照サイト)。
PR